ガスバラストの仕組み
通常ガスバラストは、真空ポンプに蒸気が流れている間、常に作動させておく必要があります。
蒸気が排気されている場合、真空ポンプの到達圧力は、ポンプ自体の到達圧力ではなく、処理される材料の蒸気圧によって制限がかかります。また処理材料が可燃性である場合は、空気/酸素が導入されないように注意する必要があります。
水蒸気が真空ポンプに与える影響
真空ポンプが扱う最も一般的な蒸気は水蒸気です。
水の飽和蒸気圧は20℃のとき2400Paで、これはポンプがすべての水を排気できている間に到達できる到達圧力です。
水蒸気がポンプ内で凝縮すると、到達圧力に回復するまでの時間が、水蒸気相のままよりもはるかに長くなります。
これは、ポンプで排気する前に再度蒸発させなければならないためで、水が蒸気相のままである場合よりもはるかに多くのエネルギーと時間を要します。また、凝縮した水蒸気は油回転式ロータリーベーンポンプのオイルを急速に劣化させます。
モードスイッチ: 凝縮物を克服するユニークな機能
RVシリーズ油回転式ロータリーベーンポンプは独自の「モードスイッチ」オプションを備えており、凝縮物にさらされたオイルのコンディショニングを促進します。
真空ポンプの最大水蒸気処理能力は通常グラム/時間で表示されます。このパラメータは、ガスバラスト流量、ポンプの運転温度、ポンプの排気バルブが開く圧力によって決まります。
ガスバラストを長時間運転する油回転式真空ポンプには、ポンプに大流量のガスが流れる間にオイルをオイルボックスに戻す装置を取り付ける必要があります。その際は、ガスバラストオイルリターンアクセサリーをお使いください。
オイルフリーポンプ であるドライポンプ は、真空エンベロープ内にオイルがないため、これらの装置は必要ありません。