オイルシール型ロータリーベーンポンプでは、メーカーに関係なく運転時に排気口からオイルミストが発生します。この「ミスト」は誤って「煙」と呼ばれることもありますが、実際には真空ポンプオイルの微細なエアロゾルであり、ポンプ機構内部の微小な隙間からオイルが絞り出され、運転時の温度上昇の影響により発生します。この炭化水素オイルミストには引火の危険性があります。
オイルシール型ロータリーベーンポンプのガス処理量が多い場合(大気圧から大きなチャンバーを粗引きする場合など)は、ポンプの排気でオイルミストが発生します。排気口でオイルミストが発生するその他の例としては、真空システムに導入された高ガスフローの排気やガスバラストの実行時などがあります。
このオイルミストが長時間続くと、ポンプのオイル量が大幅に減少し、ポンプ内のオイルが空になってしまうことがあります。実験室では、オイルミストが排気ダクトや外部に流れ込んでしまう可能性があります。
Edwards RVオイルシール型ロータリーベーンポンプシリーズ
真空ポンプが最高圧力で作動している場合でも、一般的に排気口には少量のオイルミストが見られます。最新のオイルシール型ロータリーベーンポンプのほとんどは内部で「エアブリード」を使用しており、このおかげで真空性能に影響を与えることはなく非常に低い圧力での油圧の「ノッキング」を防止しています。このエアブリードにより、ガスを送っていないように見えるポンプでも、少量のオイルミストが流れ出ることになります。
Edwards排気ミストフィルター
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